第176章

スカーレットは誇らしげに目を輝かせ、隣の彼女を横目で見やった。そして、低く笑い声を漏らしながら囁いた。「ね? 言った通りでしょ。今夜のあなたは、間違いなくこの会場で一番美しいわ」

しかし、エミリーのその落ち着き払った態度は、周囲の目にはひどく場違いなものとして映っていた。

二人に向けられる視線の半分は、スカーレットに向けられたものだった。

名門ハワード家の一族である彼女は、常に上流階級の社交界で機嫌をとられる存在なのだ。

一方で、エミリーの社交界での評判は地に落ちて久しかった。陰険な策略家、結婚詐欺、さらにはゴシップや憶測から生まれた数々の下世話な噂の的だったからだ。

常識的に考えれ...

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